終活お役立ちコラム

おひとりさま終活でやるべきことを解説!知っておくべき費用や制度は?

終活 おひとりさま(1)

おひとりさま終活で何をしたらいいのか悩んでいる人もいると思います。高齢になり家族や親族がいない人や別居していて一人暮らしをしている人もいるのではないでしょうか。おひとりさまにとって、終活を行うべきかどうか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。おひとりさまにこそ、元気なうちに終活することが必要になってきます。

おひとりさま終活でやるべきことについても詳しく説明します。終活は絶対ではないものの、終活を通して自分の人生を見直すきっかけにもなります。おひとりさま終活で悩んでいる人は参考にしてみてください。

おひとりさまにも終活が必要な理由

おひとりさまの終活は、必ず取り組むべきものとはいえません。そのため、おひとりさまで終活するかどうかは、人によっても差が出てきます。そもそも終活とは「人生の終わりに向けて行う準備」のようなものです。

終活といってもさまざまなものがあり、身の回りの整理をしたり、葬儀や財産相続のプランニングなどを行います。近頃は、高齢化社会の影響もあり、終活を行う人が増えています。

おひとりさまの終活は、孤独死を防ぎ遺品や葬儀を希望通りに処理することにも繋がります。おひとりさまで、自分が亡くなったあとのことを考え不安に思っている人や、社会との繋がりを維持したい人によっても終活はおすすめです。

おひとりさまが終活を行うべき理由について、2つ紹介したいと思います。

終活によって孤独死のリスクが低くなるから

おひとりさまの場合、孤独死のリスクが高いといわれています。東京都内における一人暮らしで孤独死と考えられている65歳以上の志望者も増えており、身近な問題になりつつあることがわかります。終活しなかった場合、孤独死しても誰にも気付いてもらえず、財産の相続が自分の希望とは異なるものになってしまうこともあります。

他にも、認知機能の低下によって周囲の人に迷惑をかけてしまうこともあります。孤独死のリスクを減らすためにも、終活を通して自宅に定期的に人の訪問がある環境を作り、見守り家電や地域の人たちとの付き合いや関わりを増やしていくことが大切です。元気なうちにエンディングノートを作成するなど、希望を伝えられるようにしていきましょう。

終活ができていると、死後に人に迷惑をかける心配がなくなります。おひとりさまが亡くなったあとに、すぐ連絡のとれる親族がいないと警察が自治体を通し探すことになります。ほとんど付き合いのない親族であっても、戸籍上で確認されると連絡が入るようになります。遺骨の引き取りを求められることもあり、迷惑をかけてしまう可能性も出てきます。

断ることもできるものの、言いだせなくなってしまう人もいます。また、認知症になると銀行口座などの資産が凍結してしまい、預金の引き出しが出来なくなってしまうことがあります。不動産の売却が出来なくなってしまうリスクもありますし、手続きで手間がかかってしまうこともあります。

死後に迷惑をかけたくないと考えているおひとりさまほど、終活は必要です。

おひとりさま終活でやるべきこと

おひとりさまが終活でやるべきことを細かく解説します。

主に終活でやるべきことは以下の4点です。

・日常生活関係のこと

・医療介護関係のこと

・お金や財産関係のこと

・亡くなった後のこと

終活は特別なことではなく誰でも直面する問題です。

終活は、相続や葬儀の問題だけではなく、日常生活の部分にも関係してきます。

おひとりさまが終活を行う場合、今後の資金計画や財産管理も含めさまざまな準備が必要になります。資金計画についても、今の生活費を把握することから始め、将来受け取ることのできる年金額を確認します。その後、必要になる資金をシミュレーションして、介護や医療費としてかかるお金や不足分も見直すようにしておきましょう。

おひとりさまこそ、終活でやるべきことがたくさんあります。

日常生活関係のこと

日常生活からできる終活(近隣住民とのコミュニケーション等)を解説 500

日常生活から始められる終活にも種類がたくさんあります。

・近隣住民との付き合いを増やしておく

近隣住民とのコミュニケーションの機会を増やすことで、日常の変化に気づいてもらいやすくなります。お互いに良好な関係を築けていればケガや病気になったときにサポートをしてくれたり、救急車を呼んでもらうこともできます。近所の人との付き合いについて相談したりされたりする人の割合は少ないからこそ、心身ともに頼れる人が近所にいるかどうかも重要になってきます。

・見守りサービスを活用する

企業が提供している見守りサービス(訪問サービス)は、事故や体調不良のときに緊急でかけつけてくれたり、定期的に訪問して話し相手になってくれます。食事の手配や訪問介護などのサポートを受けることもできます。

見守りサービスはさまざまな企業で行っているサービスになりますし、契約しておき家に顔を出してもらえる人を用意しておきましょう。また、見守りサービス以外にも町会内や自治体で行われているイベントにも参加するようにしておくと、生活にもメリハリが生まれやすくなります。

長期的に利用するものだからこそ、使いやすいサービスを選択するようにしてください。

医療介護関係のこと

終活では医療・介護についても考えていかなくてはいけません。

具体的には以下のような内容です。

・かかりつけ医を決めておく

普段から健康管理について相談できるかかりつけ医の存在は重要です。

信頼できる医師の存在は、何かあったときに気軽に頼れる良さもありますし、身体の異変や病気の早期発見にも繋がりやすくなります。心身の不調に合わせて診察してくれるので、健康面の不安を解消することにも繋がります。

また、介護保険の申請など主治医の診断書が必要になるときに、かかりつけ医がいると手続きをスムーズに進めやすくなります。医師とは相性もあるので実際に話してみて決めるようにして下さい。

・介護施設の希望を考えておく

いつ、介護施設に入居が必要になるかはわかりません。必要なときに希望した介護施設で過ごせるようにするためにも事前に決めておくのをおすすめします。特に、認知症で判断能力が低下してしまったときに、希望した施設以外の場所で余生を過ごすことになってしまいます。将来介護が必要になったときに納得できるように、元気なうちに介護施設について資料をより寄せ調べておくようにしましょう。契約も済ませておけば、いつ認知症になってしまっても、安心できると思います。

お金や財産関係のこと

終活ではお金や財産についても考えておかなくてはいけません。

自分が亡くなったあとに親族同士のトラブルになるため、しっかり検討しましょう。

・財産を洗い出し整理しておく

自分が保有している財産にはどんなものがあるのか、金額についても一度整理しておくのをおすすめします。預貯金などよく目にするものは把握できていても保険や年金、相続財産、不動産など細かく把握している人は少ないと思います。自分が亡くなったあとに親族でも財産を把握するのが難しくなってしまうからこそ、終活ではお金や財産関係については詳細に確認しておくのをおすすめします。特に自分が名義になっているものの確認は大切です。

・必要なお金のシミュレーションをしておく

今後の生活で必要なお金のシミュレーションは欠かせません。どんなに年齢を重ねても、毎日の生活費はかかりますし、家賃や光熱費、食費、医療費などを確保しておかなくてはいけません。社会保障給付でまかなえる部分だけではないからこそ、計画的にお金を使えるようなシミュレーションを行う必要があります。将来お金に困ることがないようにお金についてのシミュレーションを行うようにしてください。

亡くなった後のこと

自分が亡くなった後、他にもこんなやるべきことがあります。

・ペットの預け先はどうするか

おひとりさまでペットを飼っている人は、自分にもしものことがあったときにペットをどこに預けるのか決めておく必要があります。対策をしていないと飼い主にもしものことがあったときにペットの命の危険性も出てきてしまいます。

引き取り手がいないと、保健所に行く可能性もあります。家族同然で過ごしてきた存在だからこそ、友人や動物愛護団体に相談するなど早めの対策をおすすめします。ペットのためにも必ず検討しておきましょう。

・希望のお葬式についてまとめておく

おひとりさまのなかには葬儀やお墓についての希望もあると思います。おひとりさまで身寄りがない人の場合、行政が委託した葬儀社によって火葬や納骨が行われるようになります。そのため、合葬になるなど費用的にも希望通りになるとは限りません。

お葬式やお墓についての希望があるときは、終活でまとめておくのをおすすめします。お墓はきれいな花に囲まれる樹木葬がいいなど、希望を踏まえた準備を進めておくことが大切です。

おひとりさま終活の費用相場や制度

おひとりさま終活の費用相場や制度を解説

おひとりさまにとって、いかに終活が重要なのかはわかってもらえたと思います。

自分で行動し終活を進めておかないと、希望通りにはならないケースも多いことを覚えておきましょう。おひとりさまの終活の費用については、どこまで行うのかによっても違いが出てきます。具体的にかかる費用相場について把握しておくようにしてください。

・おひとりさま終活の費用相場

・終活に関する制度①財産管理契約

・終活に関する制度②任意後見制度

・終活に関する制度③死後事務委任契約

それぞれ詳しく見ていきましょう。

おひとりさま終活の費用相場

終活 おひとりさま

おひとりさまにかかる終活の費用相場について、それぞれ説明します。

どこまで終活を行うのかによっても変わってきますし、あくまでも目安の費用です。

おひとりさまの場合、数十万円~数百万円かかる場合もあるなどさまざまです。契約内容や、依頼先によっても変わってくるため、見積もりをとりつつ検討しましょう。

生前整理 ・自分で行う場合は粗大ごみの費用

・依頼する場合は3万円~が基本

遺言書の作成 ・遺言書について相談は1万円

・遺言書作成費用は20万円前後

・保管にかかる費用は1万円

お葬式に関する事 ・費用を抑える家族葬は20万円~

規模に合わせて費用も異なるのが一般的

お墓に関する事 ・土地の永代使用料や墓石で100万円~
見守りサービス ・自治体のサービスは無料で利用可能
ペットの預け先に関する事 ・1頭で数十万以上の費用がかかる
身元保証人を準備する ・身元保証人サービスは30万円前後

他にもいろいろな費用がかかってきますが、どこに依頼するかが重要です。予算が決まっている場合は、そのなかでできるだけ希望に近い形を選択できるようにしておきましょう。不要なサービスは契約しないように十分に検討しておきましょう。

 終活に関する制度①財産管理契約

財産管理契約は、民法上の委任契約を基礎にして財産や看護に関しての事務手続きを行う契約のことをいいます。委任内容を本人と受任者で自由に設定することもできますし、相手も自由に決められるなど柔軟に対応してくれるのが特徴です。

例えば、預貯金の管理や、家賃・光熱費・日用品の購入はもちろん、税金の納付、保険の契約や請求などの依頼もできます。幅広い内容を依頼できるのもあり、おひとりさまの終活には欠かせない契約です。今後、判断能力が低下してしまったとしても、手続きが困難になったときに特定の人に手続きを任せることができるようになります。入院や退院の事務手続きや支払いなど家族でないとできないこともお任せできるのが特徴です。

終活に関する制度②任意後見制度

任意後見制度は、判断能力が低下してしまった場合に備えて、受任者に自分の後見人になってもらうことをいいます。判断能力があるうちに財産管理や介護などの療養看護に関するすべてのことを信頼できる人に任せる方法をいいます。

任意後見制度は、任意後見契約と呼ばれているものになり、公正証書によって内容を定めています。そのため、法的にも認められているものになるからこそ安心感があります。自分の意思で自由に後見人を選べるのはもちろん、支援内容を自由に設計できるのも特徴です。

ただ、不必要な契約をしてしまったときには取消権がないので注意して決めるようにしてください。亡くなったあとに財産管理やお墓について依頼することができなくなってしまいます。

終活に関する制度③死後事務委任契約

死後事務委任契約は、身寄りのないおひとりさまには重要な契約です。委任者が受任者に対して自分が亡くなったあとの事務処理を依頼するものになります。遺言書に記載できる内容は限られてしまうからこそ、遺言書には書き記せない内容を補完する目的があります。

例えば、死亡届や葬儀の手配、関係者への連絡や埋葬・お墓に関する手続きなどが該当します。死後事務委任契約を結んでおくと、亡くなったあとの対応を迅速に行うこともできます。ただ、死後事務委任契約になっていても亡くなったときに契約が終了してしまったり、相続人によって解権が相続される可能性があります。

まとめ

おひとりさまの終活は、自分の希望を伝えつつもしものときにそなえられる安心感もあります。終活といってもさまざまな内容があるので、状況や希望によっても進め方が変わってきます。

終活を始める時期に決まりはないからこそ、まずは無料で始められるエンディングノートからスタートしてみるのもいいかもしれません。終活を進めることで孤独死を防ぎ、葬儀や財産についての希望を伝えることもできます。死後事務委任契約などを使うことで、おひろりさまでも第三者に委任して終活を進められます。

また、終活に必要な費用もどこまでお金をかけるのか決めておくのも一つの方法です。信頼できる人に任せつつ元気なうちに終活について行動できるようにしておきましょう。

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