終活お役立ちコラム

遺品整理は自分でできる?必要なものや手順と失敗しないポイントを解説

遺品整理は亡くなった方の大切な思い出を整理し、新たな一歩を踏み出すために必要な工程ですが、自分で行うことは可能なのでしょうか?大切な方を亡くされた後、残された遺品整理は心身ともに大きな負担となります。また、 必要な知識や経験がなければ、思わぬトラブルを引き起こすリスクもあるのです。

今回は、遺品整理を自分で行うメリットとデメリットを詳しく解説し、必要なものや具体的な手順、さらに失敗しないためのポイントをご紹介。さらに、自力での整理が難しい場合の対策もお伝えしますので、遺品整理をスムーズに進めるための実用的なガイドとして参考にしてください。

遺品整理は自分でできるのか?

遺品整理は自分で行うことが可能です。遺族自身が故人の持ち物を手に取り、思い出を振り返ることで、故人との最後の対話とも言える時間を持てるためです。ただし、想像以上に大変な作業であり、専門的な知識や経験が必要となります。

遺品の量が多い場合や感情的な負担が大きい場合は、専門の業者に依頼することも検討する必要があるでしょう。ここから、自分で遺品整理を行うメリットとデメリットをお伝えします。

遺品整理を自分で行うメリット

自分で遺品整理を行う最大のメリットは、故人との思い出を直接的に振り返ることができる点です。遺品一つひとつに込められた思いを家族で共有することで、故人への理解を深め、喪失感の克服に役立つこともあります。また、無駄な出費を抑えることができるのも大きな利点です。

遺品整理を自分で行うデメリット

一方で、デメリットとしては、時間と労力が大幅にかかることが挙げられます。特に遺品が多い場合や、整理する物に強い感情が絡む場合は、作業が進まないこともあります。また、適切な処分方法を知らないと、不用意に重要な書類を失ったり、法的なトラブルに巻き込まれるリスクもあります。

遺品整理を行う際に必要なもの

自分で遺品整理を行う場合、効率的かつ心理的な負担を軽減するために必要なものを整えることが重要です。基本的には以下のようなものが、遺品整理に必要な道具とされています。

■必須の道具
・作業着:汚れてもいい服装を用意しましょう。
・マスク:ホコリやカビから身を守るために着用しましょう。
・手袋:手を保護するために着用しましょう。
・ゴミ袋:遺品を捨てるために必要です。
・段ボール:遺品を分類・整理するために必要です。
・マジックペン:段ボールに何を詰めたのかを書き込むために必要です。
・ドライバー・ペンチ・はさみ: 家具の解体や遺品の梱包などに必要です。

■あると便利な道具
・台車:重い荷物を運ぶために便利です。
・脚立:高い場所にある遺品を取るために必要です。
・養生テープ:家具や床を傷つけないように養生するために必要です。

■その他
・貴重品入れ:遺品整理中に発見した貴重品を安全に保管するために必要です。
・デジタルカメラまたはスマートフォン:遺品の記録を撮るために必要です。

上記はあくまでも目安であり、必要なものは遺品の量や状態によって異なります。また、遺品の中には、貴重品や危険物など、特別な取り扱いが必要なものもあるでしょう。そのようなものを見つけた場合は、無理に触らず、専門家に相談することを推奨いたします。

次の項目では、遺品整理を自分で行う手順について詳しく解説いたします。

遺品整理を行う手順

大切な人との思い出が詰まった遺品整理は、新たな一歩を踏み出すためにも必要な作業ですが、想像以上に体力と精神力を消耗する作業であり、専門的な知識や経験が必要。この項目では、遺品整理を自分で行う場合の手順を解説し、スムーズかつ安全に遺品整理を進めるためのポイントを紹介します。

1.スケジュールと予算を立てる

まず、遺品整理をいつまでに完了させるのか、スケジュールを立てましょう。遺品の量や状態、自身の体力などを考慮して、無理のないスケジュールを立ててください。次に、遺品整理にかかる費用を概算しましょう。専門業者に依頼する場合は、業者によって費用が大きく異なるため、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。

2.必要なものを用意する

前述の「遺品整理を行う際に必要なもの」の項目で紹介したものを用意しましょう。

3.遺品を仕分ける

遺品を以下の3つのカテゴリに分けましょう。

①残すもの:故人の思い出の品や、今後も使用する予定のあるものなどです。
②捨てるもの:壊れたものや不要になったものなどです。
③売却・寄付するもの:価値のあるものや、まだ使えるものなどです。

仕分けるときは、段ボールを用意し、それぞれに何を詰めたのかをマジックペンで書き込んでおくと整理しやすくなります。

4.遺品を整理・処分する

前工程にて仕分けした、3つの項目ごとに、遺品の整理・処分を行います。各アイテムを詳細に仕分けていくことで、後の処理がスムーズに行えます。写真や手紙など、個人的な記憶が色濃く残るアイテムは、デジタル化することも検討してみてください。これにより、物理的なスペースを取らずに記憶を保存できます。

①残すもの
遺品の中で特に感情的な価値が高いもの、または実用的なアイテムは「残すもの」として分類します。これには故人の写真、手紙、趣味の品、家族が使用できる家具や衣服などが含まれます。これらのアイテムは故人との思い出を保ちつつ、家族が適切に保管するための方法を考えます。重要書類もこのカテゴリーに含まれ、安全な場所に整理して保管します。

②捨てるもの
傷んだ物や期限切れの物品、使用価値のなくなったアイテムは「捨てるもの」として分類します。このグループには壊れた電化製品、使用不可能な衣服、古い雑誌などが含まれます。適切な廃棄方法を確認し、リサイクルが不可能なものは地域のルールに従って処分します。処分する際には環境に配慮した方法を選ぶことが重要です。

③売却・寄付するもの
価値のある家具、未使用に近い衣類、趣味のコレクションなど、まだ使用価値のあるアイテムは「売却・寄付するもの」として分類します。売却は古物商やオンラインマーケットプレイスを利用して行い、寄付は地元のチャリティーや支援団体に対して行います。これにより、故人の遺品が新たな価値を持ち、他者の役に立つことができます。

5.遺品整理後の清掃を行う

遺品整理後の清掃は、故人の空間を物理的にも心理的にも整理するための重要なステップです。遺品を整理した後、部屋はほこりや汚れが溜まっていることが多いため、徹底的な掃除が必要になります。

床や壁、窓、家具の拭き掃除を行い、カーペットやラグは掃除機をかけるか洗浄します。必要に応じて、消臭剤を使用したり、換気を行ったりして室内の空気をきれいにします。この清掃作業を通じて、部屋を新たなスタートのために清潔な状態に戻すことができます。

6.必要に応じて手続きを行う

遺品整理中には、故人に関連する様々な手続きが必要になることがあります。これには銀行口座の解約、各種契約の解除、保険の請求、年金の停止手続きなどが含まれます。これらの手続きを行うには、故人の死亡証明書や遺言書、身分証明書などの公的書類が必要になるため、これらを整理しておくことが重要です。

また、遺産分割協議を行う必要がある場合は、法律専門家に相談することも考慮してください。これらの手続きを適切に行うことで、故人の財産や権利を正しく処理し、法的な問題を避けることができます。

自分で遺品整理を行うために失敗しないポイントを紹介

遺品整理は故人との最後の対話とも言える大切な作業ですが、自分で行う際にはいくつかのポイントを押さえておくことが失敗を避けることができます。以下に、遺品整理を自分で行うための失敗しないポイントを紹介しますので、参考にしてください。

1.事前の準備を徹底し、計画的に進める

遺品整理を自分で行う際には、事前の準備と計画が不可欠です。必要な道具を揃え、作業の順序や期日を明確に定めることで、作業を効率的に進めることができます。計画的に進めることで、感情的な負担も軽減されます。

2.書類の整理には特に注意を払う

遺品整理時の書類整理には特に注意が必要です。重要書類は故人の財産や契約に関わるため、慎重に確認し、必要なものを選別します。不要な書類は個人情報保護のため適切に処分し、必要書類は安全な場所に保管することが大切です。

3.法律や手続きについてわからないことがあれば、専門家に相談する

遺品整理において法律的な疑問や複雑な手続きが生じた場合、専門家に相談することが重要です。弁護士や税理士などの専門家は適切なアドバイスを提供し、法的な問題を避ける手助けとなります。

4.遺品整理業者に依頼することも検討する

遺品整理を自分で行うことに不安がある場合は、専門の遺品整理業者の利用も検討しましょう。業者は効率的かつ専門的な方法で整理を行い、感情的負担も軽減できます。法的な観点や物の適切な処分方法にも精通しています。

遺品整理を自分で行うのが難しい場合の対策について

遺品整理を自分で行うのが困難な場合、前項目でお伝えしたような専門の遺品整理業者に依頼することを検討するのがよいでしょう。遺品整理業者に依頼するメリットには、業者が持つ専門的な知識と経験により、整理作業が効率的に行われる点があります。これにより、遺族の感情的な負担が大幅に軽減されると同時に、法的なトラブルを避けるための適切な手続きが施されます。

一方、遺品整理業者に依頼するデメリットとしては、このサービスにはコストがかかるため、費用が高額になる可能性があります。また、業者による整理は個人的な選択の機会が減少することを意味し、業者の選定にも注意が必要です。不適切な業者を選んでしまうと、遺品が適切に扱われないリスクも考慮する必要があります。

これらの点を踏まえ、業者の信頼性やサービス内容を慎重に評価することが重要です。

まとめ

遺品整理は個人でも可能ですが、そのプロセスにはメリットとデメリットがあります。効果的に整理を進めるためには、まず必要な道具を揃え、適切な手順を理解することが重要です。整理中には、感情的な困難を避けるためのポイントを押さえることも大切です。

もし自分一人での整理が難しい場合には、遺品整理の専門業者を利用するという選択肢もあります。遺品整理を通じて故人を偲び、新たなスタートを切る準備をしましょう。

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