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遺品整理の費用はいくら?相場・内訳・実用メモ「見積もり依頼チェックシート」つき!

遺品整理は、人生の中でも特に心の負担が大きい作業のひとつです。思い出の詰まった品々を前にすると、感情の整理が追いつかず、なかなか手が進まないこともあるでしょう。

さらに、費用面での不安も加わると、「どこから始めればいいのか…」と立ち止まってしまう方も少なくありません。

この記事では、遺品整理にかかる費用の相場や内訳、業者の選び方、費用を抑える方法まで、実用的な情報をわかりやすくまとめました。大切なのは、無理をせず、自分や家族にとって納得のいく形を見つけること。

知っておくことで心とお金、両方の負担を減らすことができます。

遺品整理の費用はどのくらい?まずは全体像を知ろう

遺品整理の費用は、依頼する内容や状況によって大きく変わります。

「何にどれくらいかかるのか」が見えないまま進めると、想定外の出費になってしまうこともあります。まずは相場感や料金を左右する要因を知っておくことで、適正な見積もりを見極めやすくなります。

ここでは、平均的な費用の目安と、間取りや作業規模別の相場を整理していきます。

遺品整理の平均相場と料金に影響する要因

遺品整理の費用は、一般的に1部屋あたり3万円〜10万円前後が目安とされますが、作業内容や地域、物量によって大きく上下します。

料金に影響する主な要因は以下の通りです。

・部屋数・広さ:作業面積が広く、荷物が多いほど人件費・処分費が増加。

・荷物の量と種類:大型家具や家電、処分に手間がかかる品が多い場合は費用アップ。

・立地や搬出条件:エレベーターの有無、駐車スペースまでの距離なども作業時間に直結。

・特殊清掃の有無:孤独死や長期放置による汚れ・臭いの除去が必要な場合は追加費用。

・時期と依頼の急ぎ度:繁忙期(年度末・お盆前後など)や即日対応は割高になる傾向。

こうした条件を事前に整理して伝えることで、見積もりの精度が上がり、不要なコストを避けられます。

※この記事でご紹介している金額は、あくまで過去の事例や業者公表データをもとにした参考値です。地域や作業条件、依頼時期によって実際の費用は変動します。見積もりを取る際は、必ず複数業者から比較検討し、内容と金額をしっかり確認しましょう。

間取り別・作業規模別の費用目安

遺品整理の費用は、部屋の間取りや作業規模によってある程度の目安を立てられます。以下は一般的な相場例です。
・1K・ワンルーム:3万〜8万円程度

・1DK〜2DK:8万〜20万円程度

・2LDK〜3DK:15万〜30万円程度

・3LDK以上:20万〜50万円以上

荷物が少なければ相場より安くなることもありますが、逆に物量が多かったり分別・処分が大変な場合は、同じ間取りでも大きく跳ね上がることがあります。

また、庭や物置、ガレージなど付帯部分の整理も依頼すると追加費用が発生します。
こうした相場を把握しておけば、見積もり額が高すぎるか安すぎるかの判断がしやすくなります。

実際のケース別費用例

遺品整理の費用は、間取りや家の広さ、作業条件によって大きく変わります。以下は、実際に依頼されたケースをもとにした一例です(あくまで参考額です)。

1Kマンション(都市部):家具・家電を含む全撤去で約48,000〜80,000円。エレベーター有無や駐車場距離によって増減。

3LDK一軒家(郊外):大型家具や庭物置の解体を含め、20万円〜35万円程度。家財量が多い場合は40万円超も。

繁忙期(3〜4月、9月):引っ越しシーズンや年度替わりの時期は、予約が取りづらく料金も1〜2割高くなる傾向。閑散期(梅雨時期や真冬)に依頼すると割引がある場合も。

こうした実例を知っておくと、自分のケースと照らし合わせて大まかな予算感をつかみやすくなります。見積もり時には「同じ条件で他の業者ではいくらか」を必ず比較しましょう。

費用の内訳と各項目のポイント

遺品整理の見積もりは「基本料金」だけでなく、複数の費用項目で構成されています。

内訳を理解しておくことで、不要な追加請求を避け、適正価格で依頼できる可能性が高まります。ここでは、代表的な項目ごとにポイントを整理します。

基本料金・人件費・車両費の仕組み

基本料金は、作業スタッフや必要最低限の備品、現場までの移動費などを含むパッケージ的な費用です。ただし、含まれる範囲は業者によって異なり、車両費や一部の作業が別計上される場合もあります。

人件費はスタッフ人数×作業時間で計算されます。例えば2人で半日作業なら約2万〜4万円が目安ですが、特殊清掃や仕分け作業が多い場合は倍近くになることも。

車両費はトラックのサイズや台数によって変動します。軽トラック1台で5,000〜8,000円、2tトラック1台で1万〜2万円程度が相場です。

業者によっては「人件費込みのパック料金」を提示することもあり、一見安く見えても物量や作業内容によって追加料金が発生するケースがあるため、見積もり時に詳細を必ず確認しましょう。

廃棄物処分費・リサイクル費・追加料金の注意点

遺品整理では、不用品や廃棄物の処分費が大きな割合を占めます。

廃棄物処分費は、粗大ごみ・家電リサイクル対象品(冷蔵庫・洗濯機・エアコン・テレビなど)の処分費用を含みます。

家電はリサイクル料金+収集運搬費が必要で、1台あたり2,000〜6,000円程度が相場です。

リサイクル費は、買取できる家具や家電、骨董品などを売却して費用から差し引く仕組み。業者によっては提携のリサイクルショップを利用する場合があります。

追加料金は、想定外の物量増加、危険物や特殊清掃の発生、遠方搬出などで発生します。契約書に「追加料金の条件」が明記されているか必ずチェックしましょう。

事前に「廃棄物の分別や処分ルール」「リサイクル可能な品の査定基準」を確認することで、見積もりと実際の請求額の差を小さくできます。

業者選びで費用が変わる!信頼できる業者の見極め方

同じ作業内容でも、業者によって費用は大きく異なります。安さだけで決めると、後から追加請求や不十分な作業に悩まされるケースもあります。

納得できる遺品整理のためには、信頼できる業者を見極める目が必要です。ここでは、見積もりの段階で確認すべきポイントと、優良業者・悪質業者の見分け方を解説します。

見積もり時に確認すべきポイントと質問例

見積もりは、料金の比較だけでなく、業者の対応や誠実さを測る重要な機会です。以下のポイントを押さえて質問しましょう。

確認すべきポイント
・見積もりに含まれる費用項目(人件費・車両費・処分費など)の明細

・追加料金が発生する条件と金額

・作業日数・人数・車両台数などの作業計画

・買取可能品の査定方法と金額の算出基準

・廃棄物の処分先(許可業者を利用しているか)

質問例
・「この見積もり金額から増える可能性はありますか?」

・「リサイクル・買取できる品は、どのように査定しますか?」

・「処分する不用品はどこに持ち込まれますか?」

こうした質問にスムーズかつ明確に答えてくれる業者は、信頼度が高い傾向にあります。

遺品整理の見積もり依頼時は、次の項目をあらかじめ整理し、業者に質問するとスムーズです。印刷してメモ欄を作れば、そのまま比較表として使えます。
このチェックリストを使うと、業者ごとの見積もりを同じ条件で比較でき、後々のトラブルを防ぐことにもつながります。

実用メモ:見積もり依頼チェックシート

遺品整理を依頼する際は、次の項目をあらかじめ整理し、業者に確認しておくと安心です。印刷してメモ欄を作れば、そのまま比較表として使えます。

見積もり依頼チェックシート

電話・メール・現地見積もり時に、この項目を伝えると話がスムーズです。

1. 依頼者・現場情報




2. 物量・間取り




3. 仕分け・買取・供養




4. 追加作業・原状回復




5. 見積・費用・日程




メモ欄:

ここに各社の回答や注意点を書き込めます(編集可能)。

優良業者の特徴と悪質業者の手口


優良業者の特徴

・見積もり明細が細かく、説明が丁寧

・一般廃棄物収集運搬業や古物商の許可を取得している

・契約書や領収書を必ず発行する

・口コミや評判で高評価が多い

悪質業者の手口
・見積もりが異常に安く、契約後に高額請求

・「作業中に想定外の品が出た」と追加料金を請求

・許可のない業者が不法投棄を行うケースも

・作業内容や処分先を明確にしない

悪質業者を避けるためには、複数業者から見積もりを取り、内容を比較検討することが基本です。「契約を急がせる」「その場で決断を迫る」業者には要注意です。

費用を抑えるためにできること

遺品整理は思っている以上に費用がかかりますが、ちょっとした工夫や準備で出費を減らすことができます。無理のない範囲で自分や家族ができることを行い、業者への依頼部分を絞ることが、結果的に負担軽減につながります。

自分でできる範囲の片付けと事前準備

業者にすべてを任せると便利ですが、その分コストも高くなります。

費用節約のためにできること
・貴重品・重要書類の仕分け:通帳、印鑑、保険証券などは家族で確認し、業者に依頼しない。

・可燃ごみ・資源ごみの事前処分:自治体の回収日を利用し、搬出・処分費を減らす。

・片付ける部屋の一部だけ業者依頼に絞る:特に大型家具や重い家電のみ依頼する形にすると大幅節約。

事前準備を進めることで、業者の作業時間が短くなり、見積額が下がるケースが多くあります。無理のない範囲で進め、重労働や危険作業は無理せずプロに任せましょう。

買取サービスやリサイクルを活用する方法

遺品の中には、まだ価値のある品も多く含まれます。こうした品は買取やリサイクルに回すことで、処分費用を抑えるだけでなく、費用から差し引くことができます。

活用方法の例
・ブランド品・宝飾品の専門買取:質屋やブランド専門店で高額査定が期待できる。

・家電・家具のリユース:製造から5年以内の家電や状態の良い家具はリサイクルショップで買取可能。

・骨董品・美術品の査定:専門業者に依頼し、価値を正しく見極めてもらう。

遺品整理業者の中には、買取部門を併設しているところもあります。依頼前に「買取対応の有無」「査定基準」「買取額の明細」を確認しておくと安心です。

自治体や制度を活用して費用負担を軽減

遺品整理の費用は、工夫や制度利用で大きく抑えることができます。特に自治体や公的支援を活用すると、費用ゼロまたは大幅割引になる場合もあります。情報を知っているかどうかが、そのまま負担額の差につながります。

自治体の粗大ごみ回収・無料回収サービス

多くの自治体では、粗大ごみや資源ごみを低料金または無料で回収する制度があります。

粗大ごみ回収:ベッドやタンス、家電などは事前予約で回収可能。料金は数百円〜数千円と業者依頼より安価。

資源ごみ回収:紙、金属、衣類などは無料回収やステーション持ち込みが可能。

地域回収イベント:年に数回、大型ごみや家電を無料引き取りする催しを行う自治体もあり。

自治体によって回収品目やルールが異なるため、公式サイトや役所で確認し、回収日や予約方法を事前に押さえておくとスムーズです。

生活保護・高齢者向けの補助制度

経済的に負担が大きい場合は、公的な補助制度を検討しましょう。

生活保護受給者の場合:必要に応じて遺品整理や搬出費が福祉事務所から支給されるケースがあります。

高齢者向け支援:一部自治体では高齢者世帯や要介護認定を受けている世帯に対し、整理や搬出費用の補助制度を用意しています。

災害時の特例:災害により家財が損壊した場合、自治体が費用を全額または一部負担する制度が使える場合もあります。

こうした制度は、申請のタイミングや条件を満たすことが必要です。役所の福祉課や高齢者支援課に早めに相談することで、思いがけないサポートを受けられることもあります。

よくある質問(FAQ)|遺品整理の疑問を解消

遺品整理を初めて検討するときは、費用や流れ、必要な準備など不安や疑問が尽きないものです。ここでは、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。

Q1. 遺品整理は土日や祝日でも依頼できますか?
A. 多くの業者は土日祝の作業にも対応していますが、予約が埋まりやすく、追加料金が発生する場合もあります。繁忙期は特に早めの予約がおすすめです。

Q2. 作業には必ず立ち会わないといけませんか?

A. 業者によっては立ち会い不要で作業できます。ただし、事前に細かい指示や処分可否の基準を共有しておくことが大切です。

Q3. 見積もりを依頼した後、断っても大丈夫ですか?

A. 無料見積もりであれば断っても問題ありません。キャンセル料や出張費が発生するかどうかは事前に確認しましょう。

Q4. 遠方に住んでいても依頼できますか?

A. 可能です。鍵を預けて作業してもらえる業者もありますが、信頼性の高い事業者を選び、作業報告や写真確認の体制が整っているかを確認してください。

Q5. 遺品整理と不用品回収の違いは?

A. 不用品回収は不要品の処分が中心ですが、遺品整理は故人の想い出や形見分け、供養などの心配りも含まれるのが特徴です。

失敗談・注意事例で学ぶ|遺品整理の落とし穴

実際の現場では、事前に知っていれば防げたはずのトラブルも少なくありません。ここでは、よくある失敗談とその対策を紹介します。

事例①:見積もりより高額請求された
見積もり時に「追加料金はありません」と言われたのに、当日になって大型家具の搬出や駐車場距離を理由に追加費用が発生。
対策:見積もり書に「追加料金条件」を明記してもらい、書面で保管する。

事例②:貴重品や形見が誤って処分された
現場作業中に、アルバムや指輪などが誤って廃棄され、後から取り戻せなかったケース。
対策:事前に「残す物リスト」を作り、業者にもコピーを渡す。

事例③:悪質業者による不法投棄
依頼した業者が処分費を浮かせるため、不法投棄して行政指導を受け、依頼者がトラブルに巻き込まれた。
対策:産業廃棄物収集運搬許可の有無を必ず確認し、許可番号を控える。

作業後に気づく“意外な後悔”とその防ぎ方

やっとひと段落ついた、と思っても後から後悔することと向き合う場合があります。
計画的に頑張ったのに、、、となるまえに以下の点は念頭に入れておきましょう。

もっと写真を撮っておけばよかった

作業前に部屋や思い出の品を撮影せずに処分してしまい、後から見返すことができなくなったケースです。
防ぎ方:処分前に写真や動画を残し、データ化して保存しましょう。思い出を形として残すことで、整理後も心の支えになります。

思わぬ追加出費が発生した

整理後に部屋のハウスクリーニングや畳の交換が必要になり、予定外の費用がかさんだ事例です。
防ぎ方:見積もり時に「作業後の状態」を確認し、必要なら別途クリーニング費や修繕費を予算に含めましょう。

業者選びで最後まで迷った

複数社の見積もりは取ったが、最終的な決め手がなく、なんとなく選んでしまったパターンです。
防ぎ方:費用だけでなく、対応の丁寧さ・説明のわかりやすさ・口コミ評価なども比較材料にすることで、納得度の高い選択ができます。

まとめ:無理なく、納得できる遺品整理を実現するために

遺品整理は、金銭的にも精神的にも負担が大きい作業です。しかし、費用の相場や内訳を知り、信頼できる業者や制度をうまく活用すれば、その負担を確実に減らすことができます。

大切なのは「焦らず、情報を集めながら、自分や家族にとってベストな方法を選ぶ」ことです。見積もりの比較や事前準備は、少し手間に感じるかもしれませんが、その積み重ねが納得できる結果につながります。

遺品整理は、故人を想い、自分たちの生活を整えるための大切な時間でもあります。無理をせず、必要なところは専門家に任せながら、一歩ずつ進めていきましょう。あなたやご家族の心の負担が少しでも軽くなるよう、今回の情報がお役に立てれば幸いです。

遺品整理や生前整理について、もっと詳しく知りたい方や、専門家に相談してみたい方は、ぜひ一般社団法人 横浜市終活相談窓口へご連絡ください。経験豊富なスタッフが、あなたの状況や想いに寄り添い、最適な方法をご提案します。

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