終活お役立ちコラム

正しい遺言書の書き方とは?作成時の注意点を解説

相続で骨肉の争いが生じるのを防ぐためには、遺言書で被相続人の考えを明らかにすることが有効です。でも、遺言書というのは、被相続人が残した文書であれば何でも良いというわけではありません。法律に基づいた形式で作成しなければ、法的効力を持たずに無効になってしまうでしょう。ここでは、そういう事態が起きないように正しく遺言書を書くための方法や注意点、代表的な3つの形式などを紹介していきます。

遺言書とは

遺言書の書き方を知るためには、まず遺言書とは何かということから理解しましょう。遺言書は、被相続人(遺言者)が自分の意思を死後に伝えるための書類です。一般的には被相続人の死後に、財産をどの様に処分すればいいのか、子どもの世話を誰に頼むのかといったことを記します。民法の規定に従って作成すれば法的効力を持つので、遺留分の侵害といったことでもない限り、残された家族は遺言書の内容通りに相続等を行うことになるでしょう。

遺言書の書き方

遺言書の作成方法には、「自筆証書遺言」、「公正証書遺言」、「秘密証書遺言」があります。順に解説していきます。

自筆証書遺言

自筆証書遺言は、遺言書の中で最もシンプルな形式です。自筆証書遺言が法的効力を持つ要件は5つあります。被相続人自身が全文を書くこと、作成した日付を自筆で入れること、氏名を自筆で書くこと、印鑑を押すこと、変更点や間違いはルールに基づき訂正することです。全文を自筆で書くというのは、当然ながらパソコン・ワープロ等の道具を一切使ってはいけません。日付と氏名についても同様です。そして印鑑は認印も認められていますが、時が経てば印影が消えるかもしれないので実印と朱肉を使って印影を明瞭にすることが望ましいです。遺言書の内容を訂正したいならば、消しゴムや修正液ではなく訂正箇所に2本線を入れ印を押し欄外に訂正箇所の署名を入れます。

公正証書遺言の書き方

公正証書遺言は、被相続人が2人以上の証人を連れて公証役場まで赴くか、それが難しいときには公証人に出張してもらって作成をします。被相続人が遺言書の原案を考え、その趣旨を公証役場などで公証人に口授つまり口頭で述べます。公証人はその内容を筆記した後に、被相続人と証人に読み聞かせて内容に問題がないかを確認します。問題がないようであれば、書類に被相続人・証人・公証人の署名押印をして完成です。ちなみに遺言書の原案は、司法書士や弁護士などの専門家に依頼できます。

秘密証書遺言の書き方

秘密証書遺言は、被相続人の遺言書であることを公証人に証明してもらう形式です。作成した遺言書を封筒に入れて封印をし、公証役場で公証人と2人以上の証人に提出をして被相続人が書いたものであること、氏名住所の申述を行います。そして公証人が提出日と申述したことを封筒に書き、公証人・証人・被相続人の署名押印をします。皆が署名押印した秘密証書遺言は、自宅にて持ち帰り保管しても構いません。秘密証書遺言は、内容を被相続人以外が知ることはないという点では自筆証書遺言と近いです。しかし、本文はパソコン・ワープロの使用が認められていますし、公証人が日付を入れるので被相続人が書き漏らしても大丈夫だという点は違います。そんな秘密証書遺言の注意点は、遺言に入れる署名押印が封筒のものと一致していなければいけないことです。複数の印鑑を持っているときには、混同しないようにしましょう。

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